GEを忘れずに生きる

かつて輝いていた王国を忘れないために

じゃあ米国株市場11月の月間MVP・現在の最強銘柄の現地人の評判はどんなもんよ?


こんにちは、GE二郎だ。

本日は先日チラッと書いた通り、例の優秀な中国人の知り合いに、他の気になる中国企業の印象を尋ねてみたので、もらった返信の一部を紹介してみようかと思う。

他にも色々聞いたんだが、今回は個人的に一番気になっている、真の月間パフォーマンスナンバー1、Xunlei (XNET) (迅雷)についての話を取り上げてみる。

以前の記事でもチラッと「真の月間MVPだ」と触れたが、この迅雷は、下の1ヶ月チャートを見ていただければ分かるように、この1ヶ月で米国市場唯一(ある程度の時価総額以上の銘柄で)の株価3倍を達成している、超急騰銘柄だ。

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Yahoo Finance (https://finance.yahoo.com/quote/xnet/) より


往々にしてこういう値動きをしている銘柄にまともな株などあるわけないのだが、これまたひょっとすると真のお宝が今目覚めんとする場面に出くわしている可能性もなくはない。

まあそんな可能性はほぼないとは思うが、中国人の目から見てどんな企業なのか、聞いておいて損はあるまい。

ということで、海亮の回答をもらった後、以下の質問を送ってみた。

質問:

調べてみたら、実は「米国市場・直近1ヶ月ベストパフォーマンス株」は海亮ではなく、迅雷であることが判明した。

この企業について何か特に印象はある?

時価総額は海亮と似たようなものだけど、海量はNasdaqGM(中型株)に分類されている一方、迅雷はNasdaqGS(大型株)に分類されているようなので、海亮に比べれば堅調な動きが期待できるのではないかと思うんだけど…。

ただ、軽く調べた限り、何だかどうもグレーなビジネスをやってるような印象だね。

迅雷は、中長期、少なくとも1ヶ月や1年という単位で、伸び続けると思う?

 

また速やかに回答をもらえた。

回答:

投資という側面から言えば、私は迅雷を買うことはない。しかし投機という側面については、こればっかりは私には全く分からない。No ideaだ。

以下に私の知っていることをお伝えしよう。

迅雷は元々はダウンロードマネージャーであり、中国では極めて有名でよく使われていたが、その評判は良くはない。
学生の頃は私も使っていたが、ここ10年は全く使っていない。
元々はWindowsソフトウェアだったが、後にブラウザプラグインMacバージョンも登場した。

基本的な機能は以下だ:
ブラウザからのダウンロードタスクを引き継ぐ、
自分の行っているあらゆるダウンロードプロセスを管理する、
マルチスレッド処理でより高速なダウンロードを可能にする、
接続が切断された場合でもレジュームを可能にする、
複数ファイルや画像のバッチダウンロード、あるいはサイトの全コンテンツのダウンロードさえ可能にする。

高度な機能としては以下が含まれる:
ダウンロードが遅すぎるとき、例えば完了までに5日かかるような場合、そのリンクを迅雷に送ることで、迅雷が自分に代わってダウンロードしてくれる。
その後アプリを閉じて、コンピュータも切ってよい。

5日後、ダウンロードは完了しており、迅雷のサーバーから、より高速でダウンロードできるようになっているという仕組みだ。
通常、迅雷のサーバーは遥かに高速なので、同じファイルが例えば2日でダウンロードできるようになっているだろう。

もしそのファイルが人気のあるものの場合、迅雷サーバーは既にそのファイルを持っていることもある。
この場合、そのファイルは既にダウンロード可能な状態として存在していることになり、即座に迅雷からダウンロードすることができる。

同様のことはftp、torrent、ed2kにも当てはまる。実際、多くのユーザーは、BTやemuleをダウンロードするために迅雷を使っている。httpは通常、十分に高速だからだ。
ほとんどのBTリソースは人気のものであるため、ほぼ常に1秒以内で完了する。

グレーなビジネス:
BTを直接ダウンロードするとき、ユーザーは全てリーチャー(参考:ダウンロードする人◆特に、自分からはファイルを提供せず人のファイルを一方的に「吸う」人◆DOM(ダウンロード・オンリー・メンバー)は和製英語英辞郎より)となる。決してシードとはならない。このことは沢山の批判を受け、ボイコットが行われた。

迅雷は独自の技術を持っており、リソースを探すために独自の方法を取っているが、それは悪どいものと言える。

例えば、君が自分のBoxアカウントに映画を保存し、私にダウンロードリンクをくれたとする。
もし私がダウンロードするのに迅雷を使えば、翌日には何千ものIPアドレスが、そのリンクからその映画をダウンロードしているのを目にすることだろう。
恐らくbox.comはこういったものには対処可能で、自動ブロックなんかをするのかもしれないが、もし自前のコンピュータやサーバーをホストとした場合、それは間違いなく即クラッシュすることになるだろう。


大体、以上で私の知るすべてだ。
迅雷は、以前は広告とメンバーシップで資金を稼いでいたように思う。
これまでの数年間にわたり、自社技術、経験、マネージメントチームの蓄積・改善をしているには違いないが、迅雷が現在どうやって資金を稼いでいるか私には分からない。
クラウドコンピューティングを行っていると耳にした記憶もあるが、クラウドコンピューティングがどのように資金を稼ぐことにつながるのかは、私の理解の及ぶ範囲ではない。

 

…ということで、懇切丁寧に迅雷ダウンローダーの仕組みのさわり部分を解説してもらえたが、投資という面に関して言えば、何とも判断の難しい所だ、といった具合か。


日本でいえば、Winnyが広告を貼り、営利ビジネスとして株式会社ウィニーを興した、といった感じであろうか。
日本だと多分上場は認められないだろうな。


そういえばこの話で思い出して調べてみたが、Winny開発者の天才・金子勇氏は、最高裁で無罪が確定していたんだな。

だが、日本では、少なくとも一般市民の間では基本的に逮捕=犯罪者という図式が完全に成立しちゃってるからな。
逮捕された時点でその人は警察に捕まる悪い人とみなされ、事実上ほぼ詰んだも同然だから、無罪が確定しても全く傷は消えないように思う。
(ただまあそれは一般人の場合のみで、己の才能で生き抜く力のある有能な人や著名人の場合は、逮捕の傷もそこまで大きくはないのかもしれんが)
実際GE二郎も、彼が逮捕されたことのみで、無罪になったことすら知らなかったわけだしな。

まあともかく、この一連の事件の是非を論じる知識はGE二郎にはない。
逮捕と彼の早すぎる死にどの程度の関連があるのかは分からないが、…まあ正直逮捕されて拷問をされたわけでもなし、言うほど直接的な関連はないのかもしれんが、少なくとも逮捕などのごたごたがなければもっと日本のテクノロジーの発展に多大なる貢献をしてくれたんじゃないかと思うと、非常にもったいない気がするな。
彼が逮捕された当時も、多くの優秀な技術者が、「彼のような不世出の天才をこんなことに巻き込んで、日本の情報技術にどれだけの損害になることか…」と嘆いていたのをたくさん目にした記憶がある。

しかし、天才は早世しないといけない決まりでもあんのかね?

まあ早死にしていない天才もいっぱいいるのでそんな決まりはあるわけないんだが、優秀な人がその才能の全てを発揮する前に旅立ってしまうのは本当に残念だな。



…と、また話が飛んでしまった。そう、今は迅雷だ。

中国人の彼の意見は面白いものだったが、最近の株価急騰についての見解には全くつながらないものであった。


しかし、ちょうど上で貼ったチャート画像を見るべくYahoo Financeを開いたら、迅雷に関するニュース記事が目についた。

さすがNasdaqGS銘柄、海亮とかいうよく分からん集団とは違い、ちゃんとニュース記事があるってだけで非常にありがたい。

金曜日に配信されていたMotely Foolからのこの記事によると、迅雷の仮想通貨プロジェクトが、ビットコイン界隈からの注目を集めるに至り、株価急騰につながったのではないか、と述べられているな。


なぜ金曜日迅雷株は急騰したのか?
www.fool.com


だが、その仮想通貨ビジネスに関しても、まだまだ計画段階と言えるようなもので、現時点で確かな技術を持っている、というわけでもなさそうだな。


ここはズバリ、この1ヶ月で米国市場最強の値動きを示しているとはいえ、今すぐ飛びついては絶対にいけないように思える。


だが値動きそのものは非常に面白いからな、海亮とともに、迅雷も今後は値動きを追っていくとしよう。

海、雷と来て、次は火に関する企業でも来そうな気配だな。
「水は風を呼んで……風は火をおどらせる……」からな。呼ばれたのは風じゃなくて雷だったけど。


次回以降、海亮に着目するか、迅雷に着目するか、他にももう少し質問してみた別の中国企業に関してもらった意見を紹介するか、あるいはもっと注目したい企業が突如現れてそれに着目してみるか……その場のノリで適当に考えよう。

GEにまた注目し直したくなるぐらい大きく伸びてくれるのが一番かもしれないな。


11月最終週の市場からも目が離せない。いい形で師走に突入できることを願おう。

ブログも、いい加減思いっきり短く仕上げられることを願っている。

どちらの願いも叶って欲しいものだ。
一方は「叶って欲しい」とか他人事のように願ったりする話でもねぇ気もするが。


ではまた次回。

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